2012年08月13日

アプリケーションは魚のように腐り、データはワインのように醸成する

bigdata

日本でも、Facebookの勢いが下降気味と言われはじめている気配です。個人的には、現状楽しく使わせて頂いていますし、これまでになかったプラットフォームとして面白い場所であることは確かなので、なんとかインフラ的になってくれれば良いなぁと思っているフシはあります。

面白い場所というのはどういう事かというと、「ユーザー数が多い」「これまでに無い、価値の高い情報が集まる場所」という事です。具体的には、本名、誕生日、学歴、居住地、チェックイン情報...と、キリがありません。これまで、こういう情報がこれだけ集まる場所というのはありませんでした。しかもその情報を専有するのじゃなくて、API経由でアプリ開発者たちに利用させてくれるのです。

APIというのをすごーくザックリ説明すると、「あるサービスの機能を、外部から便利に使うための手段」とでも言えばいいでしょうか。実世界に当てはめると、学校の体育館(=Facebook)は生徒がスポーツするところだけど、ちゃんと手続き(=API)すれば市民バスケ大会(=外部サービス)も開ける、みたいな状況をイメージして下さい。

webサービスの第一の存在意義というのは、ユーザーに楽しさや便利さなどのバリューを提供することなのは間違い無いと思うのですが、第二に、いかに優れた、利用価値の高いAPIを発行出来るかというところにあるんじゃないかと思っています。自分たちの成功の結果集まった情報をAPIでもって公開し、数多の開発者や企業に再構築してもらい、結果自分たちも開発者や企業の利益を生んでいくというモデルは、非常にインターネットらしくて美しいと思います。

で。

そんなわけでFacebookは僕としては好意的に受け止めているWebサービスなのですが、実は困りものだなーと思っている点があります。Facebookは、あくまでアメリカのWebサービスだということです。先ほどAPIで情報を専有せず公開してくれるのがスバラシイと書きましたが、それはあくまで開発者、ユーザー目線であって。国とか企業とかのレベルで眺めてみると、彼我のストックする情報の質と量の差は、日々開き続けているのです。

ストックされた情報というのは、それだけで意味はなさなくとも、次のサービスの開発にとって無くてはならないものに成りうる場合があるのです。アプリケーションは魚のように腐り、データはワインのように醸成するという言葉があります。APIを公開するということは、ナマモノのアプリケーションを外部の人間に開発させて、アプリケーションの成否を自社コアサービスの成否と切り離し、着々とデータを収集する手段なのです。

そう考えると、日本のネットユーザーからは嘲笑の対象となる中国の規制だらけのネット環境ですが、ある意味大変先見の明があるとも言えます。今Google、facebook、twitterの世界地図には、中国はブラックボックスとして見えているのではないでしょうか。

もちろんインターネットを利用したベストな戦略は、「国境のない情報の世界をワールドワイドなサービスで席巻して、情報をかき集める」というやり方です。twitterもGoogleもFacebookもそうしています。しかし、自国のサービスがそういったベストを追求できないと判断した場合、壁を設けて情報の流出を防ぎ、力を蓄えるというやり方は、ベターな選択肢、将来性のある選択肢なんじゃないかとすら思えてきます。

このワールドワイドなサービスで世界を席巻する事の必要性、必然性に突き動かされちゃって批判浴びちゃってるのが、楽天の社内英語公用語化なのかなーとか思っています。一昔前、楽天の営業さんに「海外向けに販売はできないんですか?」って聞いて、「そこなんですよねーー今頑張ってます」って言われたことがあるのですが、まだまだ話題になってはいない感じですね。サイトもどーも垢抜けない感じ。頑張れRakuten。僕は応援しているよ!

sarustar at 05:17│Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Clip to Evernote 思ったこと 




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