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ダウンロード厳罰化とやらで今後メジャー音楽業界が益々先細りしていくので、自分たちだけで音楽やってる人達にとってはチャンスの時期到来かも知れません。稀なる才能と飽くなき研鑽の日々でぐつぐつ音楽スキルを高めている方達を思うと、国内メジャーの舞台がどんどんクズ化していくというのは、本当に気の毒でしょうがない限りですが。どうか音楽の力を信じて、腐らず頑張っていただきたいと思います。

ということで、以前アメリカ在住のグッドメロディメーカーAllisonWeissのやり方がマジクールだと書きましたが、それももはや3年前の話。今見てみると、まーパワーアップしてるんですね。素晴らしい。本人だけでなく、チーム全体の充実を感じさせます。ジョージア州からNYブルックリンに移住した様子なのをみても、きっと順調なのでしょう。そしてまた曲が良い!お触り券を売る商売人がもてはやされ、盤にしがみつくレコード会社がリスナーを盗人認定し続ける今こそ、そのやり方をもう一度見ておくべきだろうと思い探ってみました。そしたらちょっと桁が違った。詳細は以下の画像になります。クリックすると大きくなります。

allisonweiss


いやもう凄い。メインホームページはtumblr.に集約し、メインホームページとfacebookページとの二本柱に、あらゆるwebサービスを突っ込んでる。Facebookが絡むことで立体感が増してる。MySpaceはほぼ利用してない様子。これだけのサービスを運用できるというのは、それなりの人手と本人のリテラシーがあるということです。ブログ、facebook、twitter、あとはMySpaceって国内ミュージシャンと比較すると、使ってるサービス数の、まさしく桁が違う。ためしにアルバムまるまる貼ってみます。↓

  
貼れたー 5秒!スペース余ったから2アルバム分貼ってみた。10秒!powered by soundcloud。トップに貼った画像の通り、この度Allisonさんはヨーロッパ・ツアーに旅立つようです。応援グッズ買ってくれたら特典付けるよ!って事をやってます。kickstarterを自前で。powered by storenvy。普通に買うならTシャツ一枚16ドル。安い。そして日本でも買える...送料は6.5ドル...だと... 東京でLIVEやってくれよーって思ったらeventful.com。japan tokyoって選んでワンボタンで「東京来てよ!」ってお願いできる。わーい。てかこんなん届いたら、アーティスト側としても嬉しいだろうなぁ。言葉通じない(多分)行ったこともない国の奴から、うちの国で歌ってくれって。言われてみたい。

これらのサービスを通じて出された情報は、豊富なアプリの仲介で、facebookページとスムーズに連携します。コアなコンテンツは同じで、枝葉と見せ方が違う。facebookページにアップされてる写真アルバムの、You+Me!とか大変わかり易い。ファンとの写真をうpるアルバム。これHPでやったらブレるものな。

そして極めつけはiPhoneアプリ。これも無料。自分がメディアになることの強さを知ってるから出来ることだ。つーかそういうサービスがあるんだろうな。もう、音源の希少価値で稼ごうなんて、これっぽっちも思ってないよね。音源は自分達を知らしめるための最強の飛び道具。CDはファングッズ。曲が聞けてもCD欲しい人っているんだよ。モノはやっぱり良いからね。日米におけるココら辺の意識と、各種webサービスを支えるだけのミュージシャン&ユーザー人口、そして彼らのリテラシーの差たるや。5年は遅れを取ってるのではなかろうか。

これは、ミュージシャン側の問題ではなくて、業界側と、あとひょっとしたら僕みたいな野良プログラマーがやるべきことなのかもなと思います。プラットフォームを広げるのは大手の仕事で、そこを活かすツールを作るというね。ツールが進化して、整った音楽を自宅で作れるようになった。足りないのは配る仕組みかも。そしてそれが致命的なのかも。

冒頭で、「自分たちで音楽やってる人たちにとってはチャンス」と希望を込めて書いたけど、実際はどうなんだろうというのは、ちょっと思ったりしています。ダウンロード厳罰化だけじゃなくて、「無許可で客にダンスをさせた容疑」でalifeの社長が逮捕とかさ。や、alifeの実態がどーだったのかとかは僕は全然知らないけど、少なくともある種の音楽にとって好ましい流れじゃないんでしょ?

そうやって、「頭の固いおじさんたちに怒られるのめんどいから、そもそも音楽に興味を持たない」みたいな理屈で、若い音楽ファンがいなくなってしまうんじゃないかしらという懸念と、それでも、というかむしろそういう世の中だからこそ、僕たちは音楽を求めるんじゃないかっていう期待が交錯しています。音楽とプログラムは、web上での挙動が似てるんだよ。頑張れ野良プログラマー。音楽をオリコンの呪縛から解き放つのだ。

↓CDの再発売の協力を呼びかけるビデオ。「She has the team.」が個人的にグッときた。なんせ楽しそう。


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